self-distiller —— 個人アイデンティティ蒸留操作マニュアル
散らばった素材から「その人自身」に関する情報を、構造化・再利用可能・トレーサブルなマークダウンアイデンティティ層に蒸留します。
これが行うのはただ一つ:蒸留(書き込み)。 入力 =
raw/内の素材;出力 =self/への5点セットの書き込み。クエリ/QAは担当しません——「このプロファイルを使って質問に答える」は別のスキルまたはプロジェクトのCLAUDE.mdの範囲であり、本マニュアルの対象外です。 自動で定時実行されるものではありません。 整理/マージは呼び出されたときに実行される操作です(§3参照)。定期的に実行するかどうかは、スケジューリングやプロジェクト戦略に委ねられ、本スキルの責任ではありません。 言語: ユーザーの好みの言語で記述します。プライバシー: アイデンティティ情報は機密性が高いため、リポジトリは非公開にすべきです。 独立性: 「ユーザー本人」に関する事実のみを扱います;他のスキルの存在を知らず、依存もしません。
0. 初回実行:事前チェック + ディレクトリ構築(冪等)
不足があれば補い、既存はスキップ。templates/ からテンプレートをコピー:
<プロジェクトルート>/
├── self/ # アイデンティティ層(本スキルが書き込み)
│ ├── observations.md # 真実の源泉:追記専用の原子的事実ストリーム
│ ├── identity.md # 安定したアイデンティティと性格
│ ├── preferences.md # 好み(各項目に適用範囲を明記)
│ ├── now.md # 現在の関心事(新しい値で置き換えられる)
│ └── profile.md # 圧縮名刺(≈150トークン、出力用)
└── raw/ # 素材ソース(読み取り専用、完全なツリー、なければ作成)
├── inbox/ # 新しい素材はまずここに;蒸留後にクリア
├── chats/ articles/ research/ videos/ papers/ work/ ideas/ design/ # research/=検索/深掘りレポート
└── attachment/ # 画像/メディア(mdが参照)
自己に関する事実はあらゆるソース(会話、動画、過去の提案書、デザインコレクション)から得られる可能性があり、チャットだけに限りません。
1. ワークフロー:DISTILL(蒸留)
各蒸留は以下の順序で行います:
raw/をスキャン(特にinbox/)、ソースごとに処理。- 関連性を判断:この素材に「その人自身」に関する情報があるか? なければスキップ(それは純粋な客観的知識であり、本スキルの対象外)。
- 原子的事実を抽出(核心、§2参照):内容から、その人に関する明示的事実 + 推測される性格/好みを抽出。
observations.mdに書き込み:各原子的事実は追記専用で、ソース + 日付 + explicit/inferred タグを付与。古いエントリは決して書き換えません。- 人間確認ゲート(§4参照):「identity/preferences/now に追加すべき項目」を本人に確認のためリストアップし、承認後初めて恒久化。
- ルーティング(§3参照):確認後の事実を該当ページ(identity / preferences / now)に統合。
profile.mdを更新:圧縮名刺(≈150トークン)を再生成。- 記録を残す:
observations.mdの上部またはプロジェクトのlog.mdに、今回追加/更新した内容を記載。 inbox/をクリア = 今回のバッチは蒸留済み(注:蒸留済み ≠ 確認済み、verifiedは本人がスタンプ)。
整理(マージ)は同一ワークフローの「バッチ版」:「プロファイルを整理して」と呼ばれた場合、1–2をスキップし、
observations.md全体に対して§3の統合、重複除去、新しい値による古い値の置き換え(now)、期限切れ項目のマーク(削除はしない)を実行します。
2. 蒸留方法:素材から人を分析する(核心)
これが本スキルの要です。コンテンツを読むとき、以下の方法で「この人が誰か」を抽出します。
2.1 2種類の事実
- explicit(明示的):本人が直接述べたもの。例:「私は服飾デザイン専攻です」 →
[explicit] 服飾デザインを学んだ。 - inferred(推測):言動パターンから推測される性格/価値観/美的感覚。根拠とconfidenceを必ず記載。例:低彩度の配色を繰り返し収集 →
[inferred, conf=medium] 美的感覚は低彩度/モランディ色調を好む、根拠:同種の配色を繰り返し収集。
2.2 抽出記述ルール
- 原子的で自己完結:1つのエントリは1つの事実のみ、単独でも理解できる(「この人は今回の面接に緊張している」、「とても緊張している」ではない)。
- 絶対日付(2026年6月16日、「昨日」ではない)。
- 正しい帰属:本人の事実は本人に帰属;他人の発言を本人のものとしない。
- ソース付与:
ソース:[[raw/chats/...]]。 - ソース単位で重複排除:書き込み前にgrepでソースを確認し、同一ソースの同一事実は1回のみ記録。
2.3 分析の次元(素材からこれらのシグナルを探す)
コンテンツを読む際、以下の次元で能動的に手がかりを探します(詳細表は reference.md 参照):
- アイデンティティ背景:職業、教育、経歴、所在地。
- 価値観/原則:何を重視し、何を嫌い、選択の根拠は何か。
- 性格特性:どのように反応し、表現スタイル、感情パターン(例:思考が散らばりやすい、制御を追求する、慎重/果断)。
- 思考方法:どのように推論し、決定を下し、どこで詰まりやすいか。
- 好み(適用範囲を明記):コミュニケーション / 仕事 / 学習 / デザインの美的感覚。
- 現在の関心事:何に取り組んでいるか、近い目標(→
now、変わりやすい)。 - 美的傾向:何に繰り返し惹かれるか(配色/レイアウト/スタイル)。
2.4 ガードレール
- 過度な推測をしない:根拠が薄い性格判断は
conf=lowとマークするか、まずは書かない。無いなら創作しない。 - 決して捏造しない:情報がなければ
___のままにし、想像で補わない。 - センシティブな内容は§4の人間確認を経てから書き込み、無言では書き込まない。
3. ルーティング:どの事実をどのページに
observations.md—— 全ての原子的事実がまずここに入る(真実の源泉、追記専用)。identity.md—— 安定したアイデンティティと性格(エバーグリーン)。preferences.md—— 好み、各項目に適用範囲を明記(汎用/コード/ライティング/デザイン美/コミュニケーション/学習)。now.md—— 現在の関心事(揮発性、新しい値が古い値を置き換え、古いものは「以前取り組んでいたこと」に移動、削除しない)。profile.md—— 上記3ページから蒸留された圧縮名刺。安定していて回答に役立つものだけを選び、≈150トークン。
4. 人間確認ゲート(ナレッジベースより厳格)
アイデンティティ情報は機密性が高く、誤って記述されやすい:抽出された事実(特に推測された性格判断)は、まず本人に確認のためにリストアップしてから恒久化する;全てのページは verified: false で、本人だけがtrueに変更できる。
5. クロスエージェント利用(蒸留には含まれないが、出力の説明のみ)
profile.md が出力:任意のエージェントのカスタム指示にコピーして使用可能。量の原則:常にprofile(L0)のみ持ち運ぶ;シナリオに応じて関連する好み(L1)を追加;完全なobservationsは必要なときだけ検索し、全体注入はしない(L2)。真の「このプロファイルを使って質問に答える」は別のスキルの役割であり、本マニュアルの対象外です。
- 詳細な分析次元、事実分類、フロントマター仕様 →
reference.md参照 - 5点セットの空テンプレート →
templates/参照 - 完全な蒸留例(会話 → 抽出 → アーカイブ) →
examples/参照